マンドリンオーケストラでの役割

マンドラテノーレの弦は低い方からGDAEでマンドリンより1オクターブ低い。
レギュラーオーケストラのヴィオラは低い方からCGDAでヴァイオリンより5度低くチェロより1オクターブ高い。
 マンドリンが高い音のメロディーを奏するときにマンドラが和弦をとろうとすると高すぎることになりやすい。マンドチェロはマンドラの5度下だが、オーケストラの和弦は一般的に高い方が密集位置とし、低い方は乖離位置をとる方が良く響くので編曲の時など1stまたは2ndマンドリンをdivisiして調整する、または2ndマンドリンを1stMnのオクターブ下で重ねるなどの手段をとる。
  マンドリンとマンドラが1オクターブ離れていることから和弦のためにマンドラでもdivisiで奏されることが多い。

ヴォッタキアリのIl Votoではマンドラは低い音域だが、2部に分かれマンドチェロと3部でフーガを構成している。マンドリンも2ndが2分され3部になっている。弱音でのマンドラの第2弦(A)と3弦(D)のメロディーは優しい感じがする。

マンドラはマンドリンに比較して楽器は大きく、弦も長いため、大きな音が出る。特にマンドラの重音の利用はアンサンブルの音量を高めるのに役立つ。

ファルボの田園写景

弱音での重音

弱音での重音もよく利用される。

 

「メリアの平原にて」の静かな部分。マンドリンのメロディーにギター、マンドラ、2ndマンドリンがハープのような伴奏となっている。

 

旋律的用法

独立した旋律やマンドリンとの対位法的旋律がよく使われる。
マンドリンより1オクターブ低く、歌うような旋律に適している。
アマデイ「海の組曲」第3楽章 シレーネの歌

小池正夫の「古戦場の秋」の出だし

マンドラとマンドリュートのメロディー。

マルティーノ「月ありき」

マンドリンの対旋律

ブラッコ「マンドリンの群れ」

 マンドリンとドラチェロの対比

サルベッティ「祈り」

マンドラとチェロのユニゾンのメロディー

ソロマンドラ

マンドリンアンサンブル・オーケストラではソロマンドラも比較的多く見受けられる。
 歌うような旋律はマンドラの音域や性格にあっている。
マネンテ「詩人の瞑想」の出だし

ガルシア「グラナダモリスカ(ムーアのグラナダ)」
マンドリンのソロを受けて同じ旋律で弾かれる。
アジアや中近東の音楽にはイラクのウードやトルコのサズ、カザフのドンブラなど伝統的な撥弦楽器が多く存在するが、マンドラはそういった楽器の音楽を表現するのに適している。

マンドラ協奏曲

マンドラのための協奏曲もバウマン(Baumann)の「Flame(炎)マンドラとツプフオーケストラのための協奏曲」やギュンター・ブラウン(独)のマンドラ協奏曲など数少ないが作曲されている。