マンドリンの運指法

 指は通常、離す必要があるまでは現状に留め置かれる。トレモロだけでなくピッキングでもスラー・レガートを弾くには押さえた指を早く離してはいけない。

 左図は第2ポジション、第3ポジション、第4ポジションと高いポジションに移動する場合を示している。このような音列は更に上まで続けることができる。ただし、低い弦では太さに比べ弦の長さが短くなってくるので高い音を出すことが困難になる。E線では7ポジションも普通のメロディーとして出てくる。3ポジションは初心者でもマスターすべきポジションである。

左の図は第1ポジションの指の位置を示す。

開放弦

  開放弦の音と指で押さえて出した音には音質に若干の違いがある。押弦ではヴィブラートをかけるとか指を離すことで音を止めるなどのコントロールをすることが可能だが、開放弦の場合はそういったことが出来ないため目立ちやすい。また開放弦と押さえた音では音程のズレが目立つことがある。
開放弦の音はエスプレッシヴな旋律の場合は通常避けるが、早い音型の場合は開放弦も用いる。開放弦を使わずに弾く場合に小指が7フレットを押さえるかハイポジションをとることになる。正しい押さえ方になっていないと小指が無理な形となり動きが悪くなる。

臨時記号

 臨時記号の付いた音は通常、本来の音と同じ指で奏される。たとえば、G線上でA(ナチュラル)はA♭、A♯、およびG♯も第1指で奏することになる。

半音階進行

 半音階順次進行の関係にある2つの音はポジションを確保するため通常は同じ指で奏される。しかし早いパッセージの場合は半音階進行の音にそれぞれ別の指を使うこともある。運指法の選択は音楽的考慮によって決定される。速いパッセージではb.よりc.の方がはっきりした演奏となる。

次の例は伝統的な運指法であり、ややたどたどしい感じとなる。

ハーフポジション

  第1指が第1フレットの距離にあり、通常では第1指で奏する音を第2指で奏するようになる場合はハーフポジションといわれる。音の組み合わせによっては集中したようなポジションで弾いた方が運指は楽になる。

第4指の延長

 第1ポジションにおいて、左手の第1指から第4指の間を増四度または完全五度にまで広げることが出来る。高いポジションでは通常のポジションの範囲を超えて第4指を伸ばすことは良く行われる。

ポジション移動

 最もよく行われるポジション移動は第1ポジションから第3ポジション、第3ポジションから第5ポジションというように、三度のずらしを伴うものである。このずらしは通常第1指で行われる。