マンドリン族の演奏法

マンドリン族は撥弦楽器であり、ピックを用いて演奏する。ピッキングでは弾いた瞬間から音は減衰し、声や管楽器、擦弦楽器のように持続した音を出すことはできない。これはピアノやギターなどと同様だが、マンドリンでは、トレモロ奏法によって、音の持続を可能としている。二分音符以上は指示の無い限りトレモロで弾くことが一般的となっている。
トレモロ奏法はマンドリン以外でも打楽器のティンパニ、トライアングル、マリンバや箏、ギターでも用いられる。擦弦楽器のヴァイオリン族にもトレモロがあるが、これは緊張感を伴うような表現や荒い感情に使われている。ヴァイオリン系の作曲家や指揮者がマンドリンオーケストラの指導を行うことがある。彼らからよく聞くことは「チリチリノイローゼ」という言葉だ。マンドリンのトレモロが耳についてノイローゼになってしまうということだが、適切なトレモロは気にならないと思う。
マンドリン奏法・演奏法というと比留間奏法、平行奏法、平均奏法などを指す場合がある。またマンドリン奏者・作曲者の石橋敬三氏が使うオラオラ奏法やスラム奏法などやや特殊な奏法もあるのだが、まずはピッキングとトレモロなど一つ一つの音の表情を表すアーティキュレーション[articulation]について考えてみたい。