オーケストラ用シンバル 合せシンバル

 合せシンバルはオーケストラで通常用いられる2個一対のシンバルで、その大きさや厚さも様々である。通常15インチから18インチのものが使われる。サイズが大きくなるほど音程が低く、小さいシンバルほど音程が高くなる。また、サイズが大きいほどサスティン(余韻)が長く、小さくなるほど短くなる。大きさだけでなく、重さや厚みによっても音色が変わる。

  形状は曲面で外側の縁が触れあうように出来ている。円盤の中央部はカップまたはベルと呼び、ドーム型に盛り上がっている。真ん中に穴が空いていて、これに皮紐が通されている。
 主に13インチから14インチの小さなシンバルは中国のシンバル( Chinese cymbal ) またはスウィッシュ( swish cymbal )、シズルシンバル( sizzle cymbal )などとも呼ばれる。こういったシンバルは指定しない限りシンフォニーオーケストラでは用いられない。

製造法による違い

ダイキャストとプレス
 製造工程により、キャストシンバルとシートシンバルに分かれる。キャストシンバルは、溶かした金属をシンバルの型に入れて成形する。シートシンバルはシート状になった金属をプレス成形して作るシンバルで、安価なものが多い。キャストシンバルは深みのある音色で年月が経つことで合金が酸化し、音が深まっていく。

ハンマリング
 ハンマーでシンバルの表面を打ち、凸凹をつける。それによって倍音が増える。均等に打たれていると音は明るく、ランダムに打たれていると、複雑で深みのある音になる。図はプレスタイプの穴あきシンバル。ハンマリング加工が施されている。

穴開きシンバル
  2000年頃に登場したタイプ。サイズは10インチから21インチと各種あり、穴の数や大きさは様々。16インチから18インチ程度が主に使われている。音質はクラッシュとチャイナの中間的。高音がきらびやかでピッチが高くサスティンは短め。構造上普通のクラッシュより耐久性は落ちる。図はキャストタイプのの穴開きシンバル。

演奏法                                 
 通常の単一音符の打ち方は二枚のシンバルを打ち合わせる。この場合シンバルは振り動かすようにして擦り合わされるのであり、正面から合せられるのではない。二枚を強く打ち合わせた時に、そのまま宙に掲げているとシンバルは長い時間鳴り続けている。長く鳴り続けるような指示は鳴らした音符から次の休符に向けてタイをかけておくことで示される。または let ring 伊 lasciare 仏 laisser vibrer.と記載する。
  ピアニッシモの場合、二枚はわずかに触れあわせるだけ、または擦りあわせる。スタッカートはシンバルを打ち合わせた後、奏者の胸に押しつけて、音を押さえる。続けて擦り合せるとロール(トレモロ)のように震え続ける。これは若干粗野な表現に利用され、トリルまたはトレモロのように記譜されるか 2cym. と付記され一枚のシンバルロールと区別される。 

サスペンデッドシンバル   
 シンバルを一枚だけスタンドに浮くように取り付けたもので、種々の音色やリズム効果を出すことが出来る。小太鼓やティンパニの撥、トライアングルビーターなどで打つ。トレモロ(細かく反復して打つ方法)をしながらだんだん音量を大きくしていく奏法では劇的に曲を盛り上げる。ティンパニや大太鼓のロールと合わせると効果的になる。柔らかいティンパニの撥を使うのが効果的である。シンバルのパートは一本の線または低音部記号の五線に書かれる。

ポピュラー音楽用シンバル