コンサートバスドラム(CBD)

形状 

直径が24インチ(60cm)~40インチ(100cm)、胴(シェル)の深さ(厚さ)は直径の1/2から2/3くらいである。胴の素材はメイプル、マホガニー、ウォルナット、タモ、バーチ、カプールなどのスライスした木材を6枚から10枚貼り合わせている。

 鼓面は両面とも牛革(カーフ)、またはプラスチックなどが使われている。牛革は湿気に敏感で、メンテナンスが難しく高価なため、最近では比較的安価で、湿気にあまり影響を受けないプラスチック製の鼓面が多く使われている。
図はパールPBP2212

 大太鼓の音はオーケストラの楽器の中で最も遠くまで聞こえる。弱い音は耳で聞かれるより身体で感じると言われる。
 製造しているメーカー・ブランドはヤマハ、ゼンオン、パールなど各社あるが、プロのオーケストラではドイツ・レフィーマ製品の評価が高い。

マレット
 撥(バチ)マレットは通常木製の握りに10cmほどの柔らかいフェルトのヘッドがついている。ヘッド形状は球形、円筒形、紡錘形などで大きさも各種あり、素材もボアヘッドのソフトタイプや合成ゴムをセーム革で包んだハードタイプなど、曲の表情によって使い分ける。
図はドイツ・レフィーマのバスドラム

演奏法
 大太鼓は脚のついているものもあるが、通常は専用の台で支えられる。演奏の際は垂直に立てるか、斜めに置かれて利用される。
適切な音質にするにはロッドを回して鳴りの良い状態まで鼓面を締めて調整する。
楽譜はレッドクリフの例 

 実際の演奏はマレットを鼓面の上から下へ、または下から上へなでるように打つ。上からの打ち下ろしは主として正拍部、下から上は副拍部に使用する。太鼓は共鳴が大きいので必要に応じて左手で押さえて振動を止める。スタッカートは打面と反対側を手で止める。 クラシック音楽や吹奏楽において大太鼓はシンバル(合せシンバル)と一緒に使われることも多い。ブラスバンドの行進曲では1人で両方鳴らせる楽器もある。同時に鳴らすことで強力なアタック音を発する。
 この楽器のピッチはティンパニと違って不特定だが奏者は曲想にあった響きやピッチをつくる。ポピュラー曲のキックドラム例ではジャズ風の曲はやや重め(低め)、ボサノバ風ではやや高め(軽め)など。

 大太鼓は鳴り出すまでに若干時間がかかるのでちょうど良いタイミングで鳴らすために奏者は指揮者の与える拍よりも前に打たなければならない。音の鳴りが遅いことは複雑なリズムには適していない。
ロールはトリラまたはトレモロのように記譜され、両方にヘッドのついたマレットを利用するか2本のマレットで交互に打つ。その効果は非常にピッチの低いティンパニのロールに似ている。

ミュート 弱音
 中小型のマンドリンオーケストラでは音量が大きすぎる場合がある。その場合はミュートする。方法としてはリングミュートを利用、エッジに板などを貼る、タオルなどを鼓面に当ててテープで固定、ティッシュを折りたたんでヘッドのエッジにテープで貼る、など。
 オーケストラにおいて大太鼓は力学的、リズム的、色彩的目的のために用いられる。その効果は総譜中に用いられる頻度に反比例して減少する。大太鼓のパートには音符が通常は少ししか出てこないものである。
楽譜はヴェルキの序曲第1番の終わりの部分。上から2段目が大太鼓。

キックドラム